第3回 船上の趙雲〜伏見神社と那珂川の絵馬〜
日吉・現人神社にて三国志絵馬を拝観したことを機に、同地域の絵馬を解説した『那珂川町の絵馬』(平成6年 那珂川町教育委員会 発行)を探して入手しました。この本に拠れば、那珂川町(現在 那珂川市)に存在する三国志絵馬は5点。
『三国志図』明治27年 155×200
・現人神社(仲)
第2回 三国志絵馬を巡る理由〜日吉・現人神社〜 - 桃花茶荘
・大山住神社(別所)
『玄徳渡檀渓図』 年代不詳 73×107
・伏見神社(山田)
『趙雲孫夫人を追ふて幼主を奪う図』明治18年 95×145
次の大山住神社では残念ながら『玄徳渡檀渓図』 を確認することは出来ませんでした。
出典 『那珂川町の絵馬』p29 平成6年 那珂川町教育委員会発行
伏見神社は県指定無形民俗文化財『岩戸神楽』や、神功皇后の姉姫である淀姫命に所縁をもつことから、神功皇后の伝承に基づく数々の鯰の絵馬でも知られるお社です。
https://jinja-sanpaicho.com/jinja/jinja.php?id=0552
福岡神社参拝帳 伏見宮
そして、絵馬殿に掲揚された三国志絵馬がこちら。
画面中央に阿斗を抱く趙雲
左側は張飛と蜀軍の兵士
右側には孫夫人と侍女達
作者は不詳なのですが、地域と年代が近いことから、あの石橋龍雲の可能性にロマンを感じてしまいます。
参拝した時期が年始であったので、本殿では三十六歌仙絵馬が一堂に展示され華やかな雰囲気でした。
なまずも可愛らしいですね♪
最近、ある方から「どこかに神功皇后がなまずを踏んでいる珍しい絵馬が有る」と伺いました。ご存知の方は是非教えてください。
ではまた次回。